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最終更新日 2000/5/25
| セル画に関する用語 「セル画」 通称セル画と呼ばれる薄くて透明なプラスチック板のような物。アニメを制作する過程で、使用される、最も代表的な副産物として原画、動画、セル画に大別されるが、その最終段階の副産物として挙げられる特殊な塗料で着色された絵。実際には、「ニトロセルローズシート」「アチルセルロース」「アセテートフィルム」等の固有名詞が本来存在するが、使用された国柄や年代で様々であり、「セル画の」「セル」とは、ディズニー作品が実験的に「セルロイド」を使用して最初に試作されたという話から来ているという説も存在するが、正式な発生は不明。セル画の質も年々向上し、透明度や塗料の付着度、質感、その絵の色の彩え具合も「アトム」等が作られた頃と、「エヴァンゲリオン」等が作られた頃では、数段の差があるが、材質そのものが変わったことが大きな理由と考えられる。しかし、残念ながら、現在日本国内では「セル画」そのものの製産は中止となり、海外のやや材質の劣る物が使用されている。デジタルアニメの普及が急激に広まり、将来的に必要性が低い物となってしまった為、国内メーカーで唯一最後まで製産を続けた富士フィルムも、「もののけ姫」が制作された頃には、すでにその責務を終了してしまった。 「セル画のサイズ」 セル画のサイズが異なる理由としては、放映時のTV、劇場のフレームサイズに合わせた変更、撮影技法や、描き込み具合の調整が挙げられる。 ・スタンダード…現在最も多く流通しているセル画。通常、TV作品やOVAはこのサイズ(268mm×228mm)を使用する。又、劇場版で使用されるセル画は、劇場ビスタサイズ、ワイドビスタサイズ等で通常表記されるが、これも当店の場合は、劇場スタンダードサイズと表記することが多い。 ・中判…本来このような言葉は存在しないが、当店がセル画の管理をする上で、B4 サイズ位を基準として中判と表記している。又、スタンダードサイズのセル画がB4サイズの背景に付いている場合も同様。 ・大判…中判サイズより大きい物全般。 ・劇場ビスタサイズ…ジブリに代表される劇場版で使用される一般的サイズ。(345mm×230mm位)標準ビスタサイズ。 ・劇場ワイドビスタサイズ…劇場ビスタサイズと同じ意味で使われることが多いが、実際には、縦の幅が劇場ビスタよりも若干広いサイズを表す。変形ビスタサイズ(OVA版のブラックジャック) 「セル画の名称」 ・オープニングセル…各作品のオープニングで使用されるセル画。一般的にあまり作品を知らない人でも、オープニングシーンの認知度は高いことが多く、本編よりも作品のレベルが非常に高い場合がほとんど。どの作品においても、あまり市場に出廻ることがないので、人気も高く、枚数も限られる為に、値段は全体的に高めである。 ・エンディングセル…各作品のエンディングで使用されるセル画。他オープニングと同じ。 ・BANK(バンク)セル…何度も作品中で繰り返し使用されるセル画。通常本編中の変身シーンや登場シーン等の良いシーンを指すことで意味が使われているが、実際には、爆発シーンや、透過光シーン等のセル画的価値のない物が多い。あくまで制作側が使い廻しをする為に保管しておくので、コレクターが喜ぶような物ばかりでは決してないことを注意して頂きたい。(しかし価値のあるセル画ならば、やはり高額になりやすい。)又、コレクターとして「BANKセル」という言葉を使用する際は、「僕のBANKセル」「私のBANKセル」という表現があるが、これは、自分でとっておきたい、お気に入りのセル画という意味である。 ・アイキャッチセル…30分程度のTV作品で、番組の半ばにCMが入る際や、そのCM前後で使用される、本編シーンではない特殊なカット(絵柄)。OVAに関しても、TV放送等を意識してわざわざ「アイキャッチ」を入れたり、意図的に組み込む場合も存在する。TV「マクロス7」のように、毎話数「アイキャッチ」を変えて放送するという特殊なケースもある。 ・タイトルロゴセル…オープニングセルの中に組み込まれるケースがほとんどではあるが、作品のタイトルロゴがそのままセル画になっている場合、このセル画だけを表現する際にこのように表記される。最近の作品に限らず、多くの作品は、セル画ではなく、透過光処理でタイトルロゴを表現することが多かった為、実際にセル画として存在している作品は少ない。 ・話数タイトルセル…TVシリーズ等各話数に副題がある場合に、本編が始まる前又は、本編中にその題をセル画で表現した物。話数が入っている物や、題のみの物、背景が毎回変更されるケースや、題に合わせて特殊な「アイキャッチ」的セル画、イラスト等を伴う場合など様々である。題のみは、透過光やデジタル合成等が多い為、実際には存在しないことが多い。 ・カブセセル…セル画の仕上げ後、セル検査が入り、そのチェックで色の塗りミスや色ムラ、汚れ等が発見された場合、本来はリテイクを行うが、時間の関係で作り直すことができない場合、直す塗り面積が少ない場合等の諸条件によって、同じ動画から、全体ないし部分的に新たにトレスを行い、それに修正部の着色を行って、上から重ねる為に使用されるセル画。最初のトレス線が細い場合やかすれている場合に、トレス線だけが描かれたセル画をのせる際も同様。 ・ブラシカバー用セル…セル画表面にブラシ処理がほどこされている場合に、そのブラシを保護する為に用いられるセル。仕上げ後、カット袋に保管する際や持ち運ぶ際に傷が付かないようにする為にセロテープ等で直接止めてある場合が多い。通常、撮影の際、撮影台にのせたセル画の上のホコリをハケで払うが、ブラシの付着した面を直接払うことができない為、あらかじめほこりを防ぐためにカバーしておくこともある。 ・版権用…宣伝用ポスターや、ビデオのパッケージに使用されるセル画の総称。本編に使用する目的ではなく、別途に制作される物で、通常有名なアニメーターの描き下ろしが多い。又、版権料が制作費とは別に必要となるので、通称「版権セル」と呼ばれる。 (版権料とは、その作品の権利をもつ会社に対して支払う、権利使用料のこと。) ・販促用…ビデオやLD、DVD等の製品売上げを伸ばす為に特典として付けられるセル画。本編使用済みのセル画を予約した方やイベント購入時に特典として配られることが多い。最近では、印刷セルや、複製のセル画を付けるケースも見られるようになったが、評判はあまり良くない。 ・プレゼン用(宣伝用)…プレゼンテーション用セル画。雑誌等で作品を発表したり、宣伝したり、告知等紹介の為に用意されるセル画。設定に色を付けただけの物や、タイトルイメージだけで考えられた本編とは関係ない構図で描かれている物など様々存在する。 ・スチール用(展示用)…イベントでの展示や雑誌告知等に使用されるセル画。本編で使用されたセル画を実際に貸し出すケースがほとんどだが、作品によっては、展示用に描き起こしたセル画を使う場合もあるので、本編と色合いが違ったり、本編中に存在しない物が登場したり、又、カット番号等の表示がないケースがほとんどである。 ・資料用(保管用)…制作スタジオや製作会社内で長期保管を前提に作品終了後、一部本編中からセル画を抜き出し、社内等で資料として保管する物。各社によって異なるが、東映アニメーション、日本アニメーション、サンライズ、東京ムービー、スタジオジブリ等、有名な会社では厳重に管理されている。(…はずなのだが、実際には流出している物が多い。) セル画の取り扱いと保存 アニメワールドスター |